竜とあたし (♀1人+♂1人+不問1人)

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登場人物

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ミリゥあたしの名前はミリゥ。ミリゥサマイア。
竜の森側にある村に住んでいるの
これからよろしくね

あたしの側にいるこの大きい寝ている竜は
あたしがはじめて育てた、竜。

名まえはサティっていうの
大丈夫 今は寝てるし撫でてもいいよ?
噛んだりもしないし頭もいいんだから。

今日はサティとあたしがはじめて
あったときの話をしたいなきいてくれる?
ありがと じゃあ林檎でも食べながらきいてくれる?


これはあたしがまだ竜巫女という名まえにあこがれながら
森をウロウロしてた頃の話・・・

ミリゥ ううんもう何で今日もドラゴンさんに会えないのかなっ
頭にきちゃう

あたしの村の側には竜の森っていう森があってね
沢山の竜がなぜか集っていたの。当然その竜さんたちを狙う冒険者
が集ってくるから自然にあたし達の村は、森を守る役目、冒険者と
竜さんたちとのトラブルを守るための力を代々持っている人達
ばかりなんだよ
でもあたしは全然その頃はまだダメで・・・自分の力で竜さんを
呼び出す事も,見つける事も出来なかったあ みんなからは駄目ミリゥ
って言われてて、悲しくていつも森の中に逃げ込んでた
もちろん竜さんを探すつもりでね

そんなとき あたしはあの人・・・ううん
あたしにいろんなことを教えてくれた
先生 にあう事が出来たの
ミリゥ「小鳥さん、栗鼠さん竜さんをみかけなかった・・・?
そう 全然みないんだ 今日もまた日がくれちゃう」
男の人「こんなところでどうしたんですか?」
ミリゥ「誰?」

長いローブを身体にまとって、顔は隠していて
普通なら怪しいと思うだろうケドあたしは全然恐くなかった
だってあたしはむらの人と違って冒険者さんが竜さんを狩りだしたり
するところはまだ見た事がなかったし 村に来る冒険者さんは
やさしくあたしの頭をなでてお菓子をくれたんだもの
それにその男の人の声は優しかった・・
ミリゥ「竜さんを探しにきたんです」
男の人「ほう 竜ですか 確かこの森は竜の森と呼ばれていましたね」
ミリゥ「うん!だから竜さんとあいたくて」
男の人「ふむ・・・言っている側からあえたようですよ?」
「この森に何の用だ男よ。その娘をつれて即立去るがよい」
男の人「其れは失礼・・噂を聞いてぜひとも尋ねてみたくなりましてね」
「我等竜族はこの場所を安住の地とし、
ただ心安らかにすごすのが望みぞ 
功名を得る事ばかり望む冒険者ならば容赦はせぬが
お前には竜を狩った血の匂いがせぬ
今一度だけ言う即刻立去るがよい
その娘を連れて な」
ミリゥ そういうと竜さんはあたしを全然見る事もなく羽を広げて飛立って行った・・
ミリゥ「ああんいっちゃった・・・」
男の人「そんなに竜がみたいですか?」
ミリゥ「うん!」
男の人「では
空翔る蜥蜴よ 自由な魂を持つ王者よ 叫びは天を切り裂き
永久なる耀き続け 愚鈍なるものには制裁を
噛み砕き 地の中に葬り去れ
古からの盟約 我命との誓約に基づき我召還に応じよ

黒竜 こい」
ミリゥ男の人が指を振り 何かを唱えているのをあたしはぽなんとみてたわ そしたらまた凄い風が吹いてきて
ミリゥ「なに?!この風  黒い竜が・・!!」
男の人「ええ私の相棒  黒竜ですよ」
ミリゥ木を押し倒して座った黒い竜を見てあたしはしばらくぽかーんとしてた
ミリゥ「すごいすごいすごい!今日は竜さんに2回も逢えるなんて!
凄い方なんですね?!」
男の人「いえそんなことはないですよ」
ミリゥ「これ魔法なのかな・・?!」
男の人「黒竜は本物ですよ触って御覧なさい」
ミリゥ「うろこがざらっとしていてうーんワニみたい!」
男の人「ぷっ・・・はははははは!ワニですか 黒竜が気を悪くしそうですね」
ミリゥ「ごめんなさぁい・・・」

それからあたしと男の人は 夕暮れ時の森の中で焚き火をしながら
色んな話をしたの あたしは村とこの森しか知らないから
とってもおもしろかったな

色んな話をしているうちにあたしは自然に 男の人を先生って
よびはじめちゃった。だって其れだけいろんなことを一杯
知っているんだもん!男の人も嫌がらなかったし、ね。
男の人「ミリゥは竜巫女というものになりたいのですか?」
ミリゥ「うん!それでにーさまや巫女をしているねーさまをね
見返してやりたいの!もうどじじゃないよって」
男の人「お父さんやお母さんはなんて?」
ミリゥ「あたしが小さい頃に死んじゃった だから村の人たちが
皆であたしを育ててくれたの。だから・・・
あたしはあの小さい村が好き 
虐められて泣いた時になぐさめてくれた
この森の動物さんたちが好き!

これだけは変わらない あたしのきもち。早く一人前になりたい
村のおじさんやおばさん にーさまやねーさまに心配をさせたくない
森の中で静かに暮している竜さんや動物さんを自分の力で守ってあげたい・・!」

先生はジッとあたしがそうはなすのを見ながら手を焚き火に当てたまま
ずっと考えてた。でも次の言葉をきいてあたし心臓が飛び跳ねそうに
なっちゃった!
男の人「大丈夫あなたは強く立派な竜巫女になりますよ
そうだ竜を育てて見ませんか?
この黒竜のように」
ミリゥ「・・・えっ?!

あたしびっくりしちゃった 竜さんをそだてる・・?!あたしが?!
このあたしが?!」
ミリゥ「はい!そだてたいです!ご飯をいっしょに食べて川遊びして
ぜったい立派な竜にしてみせます!!」

でも気がついたら 頷いてたの 考えるだけで心臓が飛び出しそう・・!
あたしは一生懸命胸を押さえて 言ってた
男の人「わかりました
空高く 咆哮は鳴り響き  瞳の耀きはあまたを照らす
激しい生命よ 誇り高く 生きることを望むものよ
我召還に応じよ  ライトニングドラゴン おいで」
ミリゥ男の人が 本を抱えながら指をそっと空にさすと
ミリゥ「きゃっ 雷?」
男の人「そうですね・・・・さあミリゥあなたの子ですよ」
ミリゥ眼の前には黄色い、ネコを一回り大きくしたような竜がいたの

それが このサティなのよ 信じられないでしょう?いまじゃ
2メートル近くあるものね 前は腕に抱えたり肩にのっけたりしてたのに ね
ミリゥ「このこが?!このこがあたしの?!」
男の人「ええそうですよ」
ミリゥ「眼がパッチリしてて可愛い・・!
ありがとうございます!!ほんとうにありがとうございます!」
「くーん」
男の人「さあ名前をつけてあげなさい」
ミリゥあたしは考えたわよ 今までにない位 目の前の小さい小さい竜と 顔をつき合わせて 焚火の枝が何本も燃え尽きるまで考えたの
男の人「ふふ がんばってください」
ミリゥ「なにがいいかな・・・ねえ サティ
・・・あっ!」
男の人「決まったようですね よいなまえだ」
ミリゥ「サティ サティよろしくね

サティ  くーん!」
男の人「合性もいいらしい よかったですね」
ミリゥあたしはサティをギュッと抱きしめて顔を羽根に埋めてみたの
先生の黒竜と同じ冷たくてひんやりとしていて、そしてなんだか
林檎とオレンジが混じったような不思議なフルーツの香りがした・・

先生はそんなあたしともぞもぞするサティをやさしく見てたわ
本当に穏やかな時間・・・・思い出すと懐かしいな

あ・・・ごめんねそろそろ眠くなった?じゃあ続きの魔法を
教えてもらって冒険をするところはまた次にお話しするね

今日はサティのお腹で寝るといいかもよ ふふふ

じゃあおやすみなさい いい夢を




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