Inside-out


あらすじ

右手を砕かれ消沈していたエドは大佐や弟のアル
駆けつけたウィンリィに励まされどつきまわされ
やっと笑顔が戻るようになってきていた
そんな中、珍しく真剣な面持ちのロイ大佐が
花束を抱え一人で面会にやってきた
戸惑うエド
屋上で二人きりで話し合うことにしたのだが・・


私が一番したかったことはなにかわかるか 鋼の
まじめな顔で聞くロイ 珍しく白い顔に緊張の色がまざっている

何ですか大佐 もしかして修理代がだせないとか?
まぜっかえすエド そう いつもの通りに
そうだ 治療費はともかく、菓子から雑誌代全部経費で落とすのは
どうかと 周りにも言われている 少しは慎重になりたまえ

エドはさらに軽口を叩こうとロイを見るがエドの顔を心配そうに
じっとみるロイの表情に
真顔になる

いや 私が言いたいのは違う ちがうんだ
もどがしげにいうロイ
苦しそうなロイ 手を伸ばしてエドの髪をなでる
なぜだろう お前といると慰めになる
でも お前がいると
エドのほほに爪を立てるロイ
されるがままで どうしたもんかなと思案していた様子の
エドはロイの目つきにぎょっとする

いらいらするんだよ
唇を吊り上げてきつい目をした普段のロイとは思えない
言葉をたたきつけるとロイは
そのまま ぐっとエドの肩を引き寄せた
ロイは唇をエドに寄せて、唇を重ねる。
この驚く展開に硬直して目を丸くしていたエドだが
思わず目を閉じて受け入れるが
次の瞬間にぱっと目を開く。

深々とエドの腹に剣が刺さっていた

エドの官能と苦痛の声を味わうようにさらに唇を深く重ねつつ
ロイは 終わりだ・・・と冷静な声でつぶやいて剣を引いた
左腹から吹き出る血によろめいて膝をつくエド。
さよならだおちびさん 最初で最後のキスどうだった?
聞きなれた声に白い足が足元に立ち尽くす

へーおちびさんは あのおにいさんにはキスを許すんだ

なんともいえないような声色に
ち ちが なにを
言いかけたエドは頭を踏まれて自分の血の中に突っ伏した
いいんだ どうせもうしぬしね

首筋に冷たいものをちくりと当てられてエドは頭を無理やり上げられた
同じようにしゃがんだエンヴィの顔が近づく
反射的に顔をよけようとするが
歯がぶつかる鈍い音がする


[ Inside-out:1・ ]




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