だけどそれより気になるのが・・


「・・どこからきいてたんだ エド」

「寝転がったまま身動きしないから寝ていたと思った」
と俺がつぶやけば

「・・・お前の怒鳴り声あたりから」

聞こえてたよ とろれつの回らない声で返すと
ごろりと寝返りを打ち
天井を見るエド

「・・俺生きてるな」

重そうに腕を上げて顔に当てるエド

「・・・致死量にならなくて残念」

そっけなく返す俺


「あれだけ飲んだのに」

  「人の身体は丈夫だからな」

「女の人がいなかったかな なんだかぼんやりして
よく聞こえなかった・・」

顔を隠したままかすれた声で言うエドの唇と首筋
浮き上がった鎖骨をみて
緩やかな呼吸をしている体をみて
俺は無意識で自分の唇を腕でこすって何度もぬぐう
こいつと したい という欲求がこみ上げてきて
俺は慌てて視線をそらす


「・・とにかく聞こえなくてよかった」

なぜか言い争いを聞かれなかったことに
俺は安心してそっと手を伸ばして乱れて重そうなエドの金髪を撫でる


「やっぱり似ているんだろうな・・」

俺は記憶にすらない誰かの面影を
見ながらつぶやきく

「たった一人の人間の面影を追うために
俺は居るんじゃねぇよ」

つぶやき俺の手を軽く叩いてそらそうとするエド

「やっぱり全部聞こえてたな お前」


「でもなんで 薬を飲んだ」


軽く咳き込んで横を向き俺の視線を
かわすエド
「お前たちは身体の痛みを覚えないときいたから
なら心の痛みを教えてやろうとおもってさ」


意外な台詞に俺は何かが抜け落ちる音を
聞いたような気がした


[ 無題:・4・ ]




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