「上出来だな 鋼のおちびさん」


俺は興味を失い立ち上がる

「俺を傷つけることは誰にもできない」

俺の堅い声に
「エンヴィー・・?」

弱弱しい声を出して俺を捕まえようとするように
手探りするエド

でも俺はわざとエドの手から逃げる
腕を下ろした視線が俺の背中を見ているのを
知りながらベットから腰を上げる


「・・薬が抜けたら後で送る」


何も言わせないまま 俺は
ドアをでた
扉を閉めると
壁にもたれているラストが傍で
俺の様子を伺っているのに気がつく

ふだんなら気がついていたのに
俺は密かに舌打ちしてすり抜けようとする

「せっかく手に入れた鳥を逃がすのね」

豊かな黒髪と豊満な胸を抱えるようにして
ラストが赤い唇を開く


「お前聞いてたのか」

こういうところが女の嫌なところだ
俺は、顔をしかめ適当な言葉を捜すが
結局見つからず適当に


「・・簡単に懐くのはいらないさ」

と吐き捨てて俺は無理やり
すがるような目をした誰かを振り捨てて
去る

部屋の中でうめき声を上げながら


「こんなので気を引こうとするなんて
バカだな俺も」

乾いた笑い声を上げる少年に応える声はなかった


終わり


[ 無題:・5 ]




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